ヨーロッパではフライトが遅延もしくは欠航になると、航空会社から補償金が最高7万円貰えるって知っていましたか?
この記事では実際に私が経験した、ロンドンでフライトがキャンセルになってから補償を受け取るまでのことを詳しく紹介します。
- 航空会社から貰える補償金って何?
- ヨーロッパでフライトが遅延・キャンセルになった経験がある
- これからヨーロッパに旅行に行く
- 補償金の申請方法を知りたい
私が去年British Airwaysでロンドンに旅行した際、帰りのロンドン→ニューヨーク便がキャンセルになるというトラブルが発生!
その結果、航空券代を上回る補償600ユーロをもらえて、航空券代が無料になっただけでなく、さらに2万円もプラスになりました。
貰えたのは激しいクレームをしたからではありません!
EU圏では条件に当てはまるフライトが遅延・欠航になったら誰でも補償金を貰えることが法律で決まっています。
しかしこのルール(EU261法、通称:EU Compensation)が意外と知られていないんですよね。(EU261法について解説した別記事はこちら)
それもそのはず、補償を払う側の航空会社は損することなので、大々的には告知していないんです。各航空会社HPにも目に付くところには絶対に書いてありません。
そしてこの補償の最大のポイントは、国によって過去6年まで遡って申請ができること。
つまり、今この記事を読んでいるあなた!
「そういえば数年前のヨーロッパ旅行でフライトが遅延した」なんて思い出した場合は、まだ間に合うかもしれません!
予約していたBritish Airwaysのフライト
行ったことのなかったイギリスに行ってみようと思い立ち、9日間の予定でロンドン旅行を計画!
航空券はブリティッシュエアウェイズの公式HPから、ニューヨーク-ロンドンの往復便を490ドル(約52,000円)で購入。
2019年9月にニューヨークJFK空港からロンドンヒースロー空港へ飛び立ちました。
まさかの帰国便が欠航に!
ロンドン到着後3日目、帰国予定日の6日前にブリティッシュエアウェイズから帰国便キャンセルになったというメールが突然届きました。
え!キャンセルってどういうこと?ってかんじなのですが、だいぶあっさりした文面です。
キャンセル理由も書いておらず、リンク先から振替便を予約するかリファンドするようにという内容。
もちろん補償のことなど書いていないので、この時点では補償が受けれることは知りませんでした。
帰国便を翌日に変更
リンク先に飛ぶと、選択できるニューヨーク行のフライト候補が出てきました。
どのフライトを選んでも追加料金はかかりません。
しかし元々の帰国予定日では、ニューヨークJFK空港着の空席があるフライトが無く、仕方なく翌日のJFK空港着の便を選択しました。
私の場合は滞在が1日延びても予定は問題無かったのと、ロンドンでは友人宅に泊まっていたため、ホテル等の予約変更をする必要も無くラッキーでした。
え、補償金が貰える!??
帰りの空港での搭乗手続きもごく普通で、元のフライトがキャンセルになったことへの説明や保障制度の案内なんかも一切ありませんでした。
予定よりも1日長くロンドンに滞在して、ニューヨークに戻った数日後、驚きの事実を知ることになります。
友人に帰国便がキャンセルになったことを話していたら「それお金貰えると思うから調べてみなよ!」という神的アドバイスをくれたのです。
そう、この友人は偶然にも欧州の航空会社の元社員でした。
友人に言われた通り、ブリティッシュエアウェイズのHPを探してみると補償についてのページを発見!日本語版サイトにもありました。
費用および補償 | 情報 | ブリティッシュ・エアウェイズ(British Airways)
内容を要約すると、
補償金の申請ができる場合
1. 最終目的地への到着が3時間以上遅れた場合で、遅延の原因が弊社の管理の範囲内である場合。
2. 弊社の管理の範囲内で生じる欠航を、予定出発日から14日以内にお知らせした場合
➡ 私の場合は欠航の連絡が出発予定日の6日前に来たので2に該当!
補償金の額
- 1,500km未満のフライト:250ユーロ
- 1,500km以上のEU域内のフライトおよび1,500km~3,500kmのその他のあらゆるフライト:400ユーロ
- その他のあらゆるフライト:600ユーロ
➡ ロンドンからニューヨークは余裕の5,567km !! え、600ユーロも!?
尚、この金額は、代替のフライトが、新しい到着予定時刻が元の予定に比べて以下の時間を超えない場合、50%割り引かれます。
- 1,500km以内のフライトの場合:2時間
- 1,500km以上のEU域内のあらゆるフライトおよび1,500km~3,500kmのその他のあらゆるフライト:3時間
- その他すべてのフライト:4時間
➡ 代替フライトは翌日の便なので余裕で4時間以上の遅れ。50%引かれない!
ということで、自分で調べた限りでは最高金額の600ユーロがもらえそう!!
補償の申請
申請はブリティッシュエアウェイズHPの申請フォームから行います。
私はブリティッシュエアの米国サイトから航空券を購入していたので、この申請も英語でしたが、日本語HPからは日本語で申請ができます。
航空券の予約番号や保証金を受け取る銀行口座等の情報を記入して送信!
かかった時間は3分ほど。帰国後すぐの9月終わりに申請しました。
※申請期限は国によって違い、イギリスは3年間。スウェーデンはなんと過去10年まで遡って申請できます!
2か月後に入金!
申請後は特に音沙汰無く、忘れかけていた11月終わりに一通のメールが届きました。
「600ユーロ、日本円にして72,000円を振り込むので口座情報の詳細を教えてください」という内容です。やったー!!
それから1週間後には72,000円が口座に振り込まれていました。
航空券代が5,2000円だったので、約2万円も得したことに◎
補償対象はJAL/ANAも!
重要なのは、このEU261法の補償対象のフライトは以下のどちらかの場合ということ。
- EU圏に到着するEU加盟国の航空会社の便
- EU圏を出発する全ての便(全ての国の航空会社が対象)
今回のケースは2に当てはまります。
1は例えばエールフランスで日本からパリに行く場合や、ヨーロッパで有名なLCCライアンエアーのスペイン-フランス間のフライト等。
2は出発地がEU圏であれば全世界の航空会社が対象なので、JALやANAでフランス→日本への便が遅延・欠航になった場合も対象になるんです!
JALのHPにはひっそり書いてあるのを見つけました。かなりひっそり&簡潔です。笑
まとめ
EU圏へのフライトが遅延や欠航した場合には補償金が最大600ユーロ貰える可能性があります。
あっちこっち海外旅行をしてきた私も知らなかったので、意外と知られていない制度だと思います。
もしこのまま知らなかったら72,000円を受け取るチャンスを逃していました!あぶない!
過去に遡っての請求も可能なので、思い当たるケースがある場合には条件に当てはまっているか調べてみましょう◎
遡れる期間は国によって違うのですが、イギリスは6年です。
国による期限の違いも含め、少し複雑なEU261法については別記事で詳しく説明しています!
ブリティッシュエアウェイズは申請から2か月ほどで支払いがありましたが、航空会社によってはもっと時間がかかる場合もあるそう。
対応が悪い航空会社もあるらしく、そういった航空会社に対して、補償申請のやりとりを代行してくれる会社がヨーロッパには沢山あります。
代行会社に頼むと、無事に補償がもらえた場合に成功報酬30%~40%を引かれる仕組みです。
自分での申請が面倒だったり、航空会社からの返答がない場合にはプロに頼ってみるのもアリかもしれませんね!
ヨーロッパ旅行の際はこの制度があることを頭の片隅に入れておくと役立つかも!?
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